2020年羽田空港に新たなホテル1704室が誕生!土地使用料は年間27億円
要点:住友不動産を中心とするプロジェクトチームが、羽田空港に1704室の超大型ホテル群をオープンします。開業時期は2020年6月。ラグジュアリーホテル154室、ハイグレードホテル644室、スタンダードホテル906室というもの。ラグジュアリーホテルは外資系ブランドの誘致が決まっています。飲食・物販施設を含む年間土地使用料27億円の巨大複合施設誕生となり、羽田空港の国際化と利便性が益々高まりますね、という話です。
国際線増発で世界的にも存在感を高めている羽田空港。成田よりも利便性が高く、ビジネス・観光両面で羽田のメリットは大きいです。国土交通省は増発というソフト面だけでなく、空港設備の強化にも動きました。それが羽田空港跡地第2ゾーン開発プロジェクトです。
入札には3チームが参加しました。
結果はこんな感じ。
住友不動産を中心としたプロジェクトチームが年間27億円の賃料で落札したというわけです。あれ?内容評価点は3つのうち最下位…。やはり地獄の沙汰(不動産開発)も金次第ということなのでしょう。
チーム構成はこんな感じ。
代表:住友不動産
▼住友不動産ヴィラフォンテーヌ
▼日建設計
▼西松建設
ちなみに内容面で評価が高い日本航空ビルチームは、電通やら三菱地所やら京急やらJTBやらいろいろ絡んでいます。詳細は公表されていませんが、高評価は何となく納得。内容がどんなに良くても年間10億7000万円で貸すよりは、27億で貸す方が良いですよね、当たり前です分かります。
ちなみに今回の計画では、住友不動産が運営に関わるリスクをすべて一手に引き受けています。そうすることで、意思決定のプロセスが早く、効率的な運営が行えるとのこと。こちらも今回のチームに決まった大きな要因でもあるようです。
■バンケットルームは600人収容可能
さて、今回決まった施設概要は以下の通りです。
やはり気になるのはラグジュアリーホテル。外資系のブランドホテルを誘致するとのことです。運営は住友不動産のホテル部門ヴィラフォンテーヌ。この会社は5000円から1万5000円くらいまでのビジネスホテルが中心です。
住友不動産が外資系ブランドホテルを引っ張ってくるのは、今回が初めてになるのではないでしょうか。どこのホテルになるのか気になるところです。
空港の国際化を図ることが目的なら、マリオット、ヒルトン、スターウッド、インターコンチネンタルあたりになるでしょう。会員数が多いブランドでなければ、あまり意味がありませんからね。
バンケットルームは600人収容可能とのこと。結婚式利用よりは、コンベンション、企業イベント・パーティの需要が多そう。「空港で結婚式を挙げて、そのまま新婚旅行に行こう!」なんていうプランが出そうな予感はしますが。空港で挙式したいと思うカップルは少ないですよ、やっぱり。
■開業時期は2020年6月
借地期間は2018年1月から50年3か月間。いやー、気の遠くなるような長さ。驚いたのは、2020年の開業まで2年間の空白があること。54億円もの金額がキャッシュインなしで吹き飛ぶ計算です。さすが住友財閥ですね。
2016年9月から設計に入り、2017年着工、2020年初旬に完成予定。そこから開業準備に入ります。東京オリンピックの開催とともに、その日がくるのが楽しみな大型プロジェクトです。
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