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ビールを飲む理由

飲食店オーナーを目指すサラリーマンが、日々収集したフードビジネスやサービス業についての情報を書き込む備忘録

いちごホテルリート投資法人が手堅いビジネスホテル10物件を新規取得

ホテル

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要点:昨年11月30日にJリート市場に上場した、いちごホテルリート投資法人(3463)がビジネスホテル10物件を新規取得しました。取得額はおよそ272億円。上場時の資産規模9物件204億円から19物件476億円に急拡大します。取得した物件は「ネストホテル大阪心斎橋」や「コンフォートホテル中部国際空港」など、すべてビジネスホテル。手堅い投資で拡大する戦略ですね、という話。

 

■物件取得のニュースは絶妙なタイミングです

 いちごホテルリート投資法人は昨年11月30日に上場しました。訪日外国人が過去最高の1973万人、国内の海外旅行者を上回ったと騒がれる絶好の頃合いで上場。株価初値は予想価格10万円を若干上回る10万9200円だったものの、1月には14万3900円、5月末には19万9800円の高値をつけるなど、順調な成長っぷりを見せていました。

 最近は過熱感が一服し、ブレグジットによる市況の悪化で株価は15万円近辺で横ばい。そろそろ買い入れどきかと思ったそのとき、10物件新規取得のニュースが入りました。

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■10ホテルのNOI比率は5.5%です

 いちごホテルリート投資法人の上場時ポートフォリオはビジネスホテル9物件、資産規模は204億円でした。所有資産はJリート全54銘柄のうち、下から2番目(最下位は高齢者住宅に投資する日本ヘルスケア投資法人)。NOI利回りも3.71%と高い数字とはいえませんでした。

NOI利回り:営業純利益を投資額で割ったもの。空室率や運営コストを加味した数字なので、満室想定で計算する表面利回りよりも現実に近い。

 ちなみに、ジャパン・ホテル・リート投資法人NOI利回りは7.08%、星野リゾート・リート投資法人は7.02%です。資産規模が小さく、NOI利回りが悪い、いちごホテルリート投資法人は投資妙味にやや欠けるところがありました。

 今回取得した物件は、なかなか良さそうですね。こんな感じです。

▼ネストホテル大阪心斎橋 価格:76億6000万円 NOI利回り:5.3%

▼コンフォートホテル中部国際空港 価格:57億7000万円 NOI利回り:5%

▼スマイルホテル東京阿佐ヶ谷 価格:39億4000万円 NOI利回り:5%

▼ネストホテル那覇 価格:37億7000万円 NOI利回り:6.2%

▼スマイルホテル浅草 価格20億2000万円 NOI利回り:5%

※10軒のうちの5軒です

 新規取得した10ホテルの平均NOI利回りは5.5%、取得金額は272億円です。いちごホテルリート投資法人全体の資産規模は476億円、NOI利回りは4.6%になる計算です。

 ホテルの立地もそこそこのところが多いので、評価額が急激に下がるとも思えません(大地震でも起こらない限り)。

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■インバウンド減退と円高の逆境を乗り越えられるかがカギ

 いちごホテルリート投資法人は、今回の物件取得の資金を調達するため、12万1600口の新投資口を発行します。投資口数は88%増えることになりますが、資産規模を考えれば妥当な増資。

 多くのホルダーは、6月のブレグジットで株を手放していると考えられます(株価は6月20日の19万5600円から7月11日の14万5600円まで続落)。とすると、今回の物件取得ニュースは、増資を加味しても株価を押し上げる好材料となりそう。

 心配なのは、急激な円高で外国人観光客が減少してしまうのではないかということ。ホテル系銘柄はインバウンド関連が支えています。まっとうな投資家にとっては”クソ”でしかない円高を乗り越えられるのかどうか。いちごの戦いは始まったばかりです。