食べログ有料会員が1年で100万人も増加してる!年間売上は27億円
要点:飲食店の検索サービスとして国民的存在となった「食べログ」。カカクコム全体の売り上げの40%近くを担う巨大サイトに成長しました。店舗からの広告収入も堅調に推移していますが、次の成長戦略として打ち出したのが有料会員。その数が急増しています。2014年度第4四半期の時点で54.9万人でしたが、2015年度第4四半期には157.3万人にまで増加しました。有料会員の何が魅力的なのか。”そんな機能”で年間27億円もの売上に?という話です。
■課金店舗数は年間7000店増で、頭打ちが近づく
食べログの課金飲食店数は、2014年第4四半期で4万2200、2015年第4四半期で4万9000店舗まで伸びました。しかしながら、全国の居酒屋業態の総店舗数は2014年の時点で約12万5000。10年間で11%超縮小しました。食べログ課金店の飛躍的な伸びはあまり期待できません。
一方、1店舗当たりの単価はどうか。2014年度は月1万8000円、前期は1万9600円となりました。口コミ利用が主力のビジネスモデルとなっているため、単価を上げづらいのが実状です。飲食店も投資対効果を気にするようになっており、オリンピックまではともかく、その後は先細り傾向が続くかもしれません。
■個人向け有料サービス加入者は1年間で100万人超の伸び!
そんな中、食べログの新しい成長戦略として打ち出したのが、個人向け有料サービス。月額300円のサービスですが、これが当たりました。2014年度末の時点で54.9万人だった利用者が、2015年度には157.3万人に。個人による年間の売上高は27億2600万円のものぼります。現在は海外のユーザー獲得にも力を入れており、今後の拡大が期待できます。
■有料サービスは、PCで普通に使える機能がスマートフォンでも使える、というだけのものです
では、月300円でどんなサービスを提供してくれるのか、気になるところですよね。最大の機能は1点。
①:スマートフォンでもランキング検索、こだわり検索ができるようになる
これだけです。
この機能、PCでは普通に利用することが可能です。通常のユーザーはスマートフォンだと使えません。月300円払うと、スマートフォンでも見られるのです。
飲食店選びに困らない人は、”たったこれだけ?”と思うはず。ところが、飲食店事情にあまり明るくない人や、幹事を任される人は重宝している様子。外出先でお店選びをしなければならなくなった場合、カンタンに良いお店を見つけられるというわけです。口コミ点数の高いお店をすぐに見つけられるので、外す確率が少なくなるのですね。
有料個人ユーザーの爆発的な拡大の要因は、3つあると考えられます。
①:月300円という絶妙な金額を設定した点
②:スマートフォンの生産がPCを抜くほどにユーザーが増加した点
③:一般消費者の間で、食べログの信頼性が広まった点(信頼を勝ち得た結果)
食べログは、伸びしろがないなどと言われることもありましたが、有料サービスにより、まだまだ拡大余地はありそうです。
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