読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ビールを飲む理由

飲食店オーナーを目指すサラリーマンが、日々収集したフードビジネスやサービス業についての情報を書き込む備忘録

PER59倍を気にしない人にオススメしたい優良企業サガミチェーン(9900)

f:id:fuwablog:20160524235130j:plain

要点:「和食麺処 サガミ」「味の民芸」でお馴染みのサガミチェーン。業績が好調です。16年3月期売上高は昨対で2.2%増の258億8700万円。経常利益は38.6%増の8億7600万円でした。17年3月期の予想を売上高0.4%増の260億円、経常利益を3.8%増の9億5000万円と見込んでいます。この会社が優良企業だと感じるのは以下の3点。

①:他社のFCを積極導入し、ノウハウをモノにすると素早く切り離す”したたか”な姿勢

②:海外事業を中国ではなく、ASEANに展開する細かい戦略

③:財務状況が健全

ただし、PER59倍が気になります、という話。

 

物語コーポレーション丸源ラーメン」のスープを残さず飲み干した模様

 サガミチェーンは極めて地味な会社です。業績も2011年までは今ひとつでした。10年3月期は12億2000万円、11年3月期は7億4200万円純損失。しかし2010年ごろから徹底した不採算店舗の潰し込みを行っています。それにより、12年3月期は純利益4億4700万円、13年3月期5億9500万円、14年3月期4億5800万円の黒字と比較的順調に回復しました。

 そんな中、2010年ごろから新たな収益の柱として据えたのが、他社のFC出店でした。オーバンの「たい夢」、物語コーポレーションの「丸源」、アークランドサービスの「かつや」。FCに加盟し、店舗を次々と出店します。

 ところが16年3月期で丸源ラーメン3店舗を事業譲渡しました。ラーメン店のノウハウを吸収するだけして、終わればポイッという感じがします。でも、いいんです。それが生き馬の目を抜く資本主義社会です。”したたか”こそが”美徳”の世界。

f:id:fuwablog:20160525003222j:plain

■中国事業はマジでやめた方がいい

 コメダ珈琲が中国へ進出するとの噂が飛び交っていますが、あの国に店を出すのはかなりの気合がいります。なぜか。過剰な不動産開発を行った中国の負の遺産と、顧客ターゲッティングの難しさです。

 中国は政府主導の積極的なインフラ投資により、2000年に入って都市部の不動産開発が爆発的に進みました。しかしながら、過剰な投資が災いし、住宅における空室率は20%を超えています。それは商業施設も同じです。

 中国側は余りに余った広大なスペース・店舗を、可能な限り高値で(日本側に)売ろうとしています。面子を気にしがちな飲食企業(餃子の王将とか)は、そんな話にのっかって、投資額を膨らませて大型店舗を出店してしまいます。それが失敗の原因です。

 中国ビジネスの難しさはもう一つあります。それは、顧客層の絞りにくさです。日本は(かなり変化したものの)1億総中間層と言われるほど、貧富の差が少ないと言われています。それが日本国内でチェーン系飲食店が拡大する要因でもありました。

 ところが中国の場合、都市部での貧富の差が激しいだけでなく、都市部と地方で文化そのものが異なります。いくら人口が多いとはいえ、ターゲッティングが非常に難しい国だと言えます。

 f:id:fuwablog:20160525005135j:plain

ASEAN中心の海外展開

 そんなわけで、サガミは中国展開よりも東南アジア地域への出店を強化しています。インドネシア、タイが中心です。イオンなどのショッピングモールに設けられた、フードコートへの出店がほとんどです。細かく、顧客セグメントがしやすい場所へと寄せているのがわかりますね。

  ちなみにインドネシアは現在富裕層・中間層が全人口の30%。2020年までに50%へと拡大する見込みです。

■バランスシートの数字が良いです

 財政状況が比較的安定していると思います。直営店が多い飲食企業の中では珍しいタイプです。

貸借対照表

       27年3月度      28年3月度

流動資産  43億4300万円     51億74000万円

固定資産  136億3500万円    136億7700万円

流動負債     39億8800万円     35億1600万円

固定負債  25億4600万円      19億4400万円

 流動資産が流動負債を大きく上回っています。固定負債も極めて少ない数字。店舗リニューアルをほとんど必要とせず、中長期的に見ても1店舗当たりの投資額が少ないようです。

 気になるのは株価純資産倍率(PER)が59倍を超えているところ。やはり投資家の方々は先に目をつけていますよね……。株を買う際は、会社の成長性、安定性、財務健全性と現在の株価を天秤にかけたときにどうか。という難しい判断を迫られます。

【PR】

なんば 焼肉 肉割烹 吟

肉にこだわる難波の焼肉店