リンクバル(6046)は主力の”街コンサイト”を放置して、ムリをしてでも次の稼ぎ頭を構築するべき2つの理由
要点:街コンの企画とポータルサイト「街コンジャパン」の運営をするリンクバル。超小型株の新星として2015年4月に上場しました。5月に高値の3400円をつけたものの、あれよあれよという間に900円台。上昇する気配はありません。この会社、メイン事業に早く見切りをつけて、次の事業柱を見つけた方が良いです。なぜか。理由は2つです。
①街コンの絶対数が高止まりしていること
②現在の財務状況が極めて良いこと
■街コンの数は2013年8月から頭打ちに
街コンまとめによると、全国で開催される街コンの数は、2013年8月の1112件まで右肩上がりでした。しかし、そこからは横ばいが続いています。2016年4月は1149件でした。少子高齢化、草食男子、悟り世代、お一人様。そんな昨今のキーワードを加味すると、これから伸びる業界だとはとても思えません。
リンクバルはイベント数の拡大や、掲載数の増加を狙っています。が、街コンの母数や人口そのものが減少傾向にあることを考えると、難しいでしょう。ムリに街コンを開催し続ければ、不採算ということも十分考えられます。
■とはいっても、地方の街コン開催数は少ないんですよ、という言葉の罠
リンクバルは地方で開かれる街コンの少なさに、事業拡大のチャンスを見ています。例えば2016年4月の関東での開催数は385、四国は7です。
しかし考えてもみてください。街コンは見知らぬ男女の出会いという特別な”非日常感”が、親しんだ街の再認識に繋がるイベントです。頻繁にやられても、新鮮味はありません。
東京のように、”銀座”、”浅草”、”神楽坂”などと、同じエリア内でも毛色の違いが楽しめれば良いですが、地方都市はそれができません。
以上が街コン事業に見切りをつけた方が良い理由の1つです。成長余地があまりにもなさすぎる。
■”マジですか?”というほど盤石な財政基盤
リンクバルが5月12日に発表した16年9月期第2四半期の売上は前期比15.3%増の9億4800万円だったものの、業績予想値には届かず1.7%のマイナス。経常利益に至っては昨対で45.4%減の1億1000万円でした。
売上面では想定より街コン事業が伸びなかったこと。利益面では人件費と本社移転による家賃の増加を挙げています。人員増強で営業強化を図っているものの、上記の理由により街コンそのものに期待が持てません。
だったら、他の事業を立ち上げるために、その力を注ぎ込めば良いじゃないですか。だってリンクバル、手持ちのカネが凄いんですもの。
15年9月期第2Q 16年9月期第2Q
流動資産 10億4100万円 10億6100万円
固定資産 1億8300万円 1億8400万円
流動負債 3億3500万円 2億9200万円
固定負債 2700万円 2300万円
ここまで身軽な会社もなかなか珍しいです。ヒトやモノが増えて固定資産が膨らみ、支払い(流動負債)が増えるほど、動きは遅くなってしまいます。そうすると、ほとんどの会社が(泥船と分かっていても)主軸の事業にすがってしまいます。
なので、次の成長産業を見つけるべきです。それが、稼ぎ頭を構築するべき2つ目の理由です。
恋学などというサイトを運営している場合ではないと思います。恋愛、婚活、合コンといったキーワードに縛られることなく、早く次の成長産業を見つければ、株価はすぐに反転するはずです。
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【関連News】
リンクバル が5月12日に決算を発表。16年9月期第2四半期累計の経常利益は前年同期比45.5%減の1億1000万円に落ち込み、通期計画の2億8300万円に対する進捗率は38.9%にとどまり、さらに前年同期の71.6%も下回った。
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