フライングガーデン、株高狙わないってよ
要点:ファミリーレストランのフライングガーデン(3317)。5月9日に発表した2016年3月期の決算が絶好調です。経常利益は前期比94.7%増の2億5900万円!従来予想の1億8000万円を大幅に上回る結果に。17年3月期も15.8%増の3億円に伸びる見通しとなっていますが、当の本人は株高を呼び込む気概はなさそう。
■純利益は昨対で159.5%増!
フライングガーデンの2016年3月期の売上高は前期比1.0%増の72億1800万円、経常利益は同94.3%増の2億5900万円でした。純利益に至っては159.5%増の1億2300万円となっています。絶好調じゃないですか!
2017年3月期の予測は売上高1.1%増73億円、経常利益15.7%増1億57700万円。悪くないと思います。
■既存店売上高は驚愕の昨対比プラス!
フライングガーデンというこの会社、投資家の間ではほとんど注目されることはありませんが、結構な離れ業をやってみせています。既存店の売上高が昨対で全てプラスなのです。
既存店2016年3月期の売上高は以下のようになっています。
▼4月 104.1%
▼5月 107.2%
▼6月 100.1%
▼7月 101.7%
▼8月 100.8%
▼9月 103.0%
▼10月 108.3%
▼11月 100.4%
▼12月 101.6%
▼1月 103.0%
▼2月 102.7%
▼3月 101.3%
何だ、コレ。物語コーポレーション(焼肉きんぐなど)の既存店が昨対割れしないことで有名ですが、すべての月で上回るほどの成績ではありませんでした。フライングガーデン、すごすぎです。フォルクスワーゲンや三菱自動車のような数値不正をしているのではないか、と思ってしまったほどです。
■「収益改善していますが、所詮は電気代が下がったからっす」
そんなにも頑張っているフライングガーデンの発表はどこまでも地味なものでした。収益が改善した理由として、原油価格下落による光熱費の低減を挙げています。
これがもしスマートフォン向けゲーム開発の会社なら、時価総額8兆円は見えた!とか言っちゃうわけです。
2017年3月期の予想もとりたてて重大な発表はありません。淡々と稼ぐだけです、とでも言いたげです。
そんな感じなので、投資家からは相手にもされません。9日の株価終値は950円で、10日は1015年の高値をつけます。その後すぐに900円台に戻して16日の終値は952円。パッと咲いた打ち上げ花火でした。
PER9.2倍、PBR1.11倍。伸びしろはありそうですが、「株高狙わないってよ」という今の感じだと、なかなか手は出せない銘柄です……。
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【関連News】
株式会社フライングガーデンは、 平成 28 年4月7日より、季節のデザート企画として「爽やか旬のバレンシアオレンジデ ザート」をフライングガーデン全店で販売する。 ビタミンCが豊富な旬のバレンシアオレンジと、フレッシュいちごを使用した デザートを販売する。
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