コロワイド(7616)の業績が良いのか悪いのか判断がつかず、とりあえず買っとけ的な雰囲気になっている件
要点:居酒屋「甘太郎」や「にじゅうまる」を運営するコロワイド。28日に平成28年3月期決算を発表しました。発表後初日の株価始値は1733円で、前日終値よりも44円安。ところがすぐさま反転して、終値は1829円。1日でずいぶん動いていますが、これは決算内容が良いのか悪いのかわからないことが背景にありそう、という話。
■25日、27日に特別損失を計上
どんな意図があるのかよくわかりませんでした。本決算を発表する直前に特別損失計上のお知らせを2回出しています。
1回目は25日の大引け後。グループ内の一企業であるアトム(「ステーキ宮」の運営会社」)が4億9400万円の特別損失を計上すると発表。飲食店につきものの、収益性悪化のよる固定資産の減損です。この段階では業績に与える影響は精査中とのことでした(本決算の発表は27日ですが……)。
そして2回目がやってきます。新規96物件分9億4800万円の減損損失、及び株式評価損が38億7300万円。
投資家からしたら「うっほほーい、マジかよ」というお知らせ以外の何物でもありません。
■かっぱ寿司が苦戦している模様
発表の内容を見ると、カッパ・クリエイトの収益性が悪化している模様。100円がセールスポイントのかっぱ寿司ですが、割高でもハイクオリティな「銚子丸」、「すしざんまい」などが一般消費者の間では人気のようです。
リーズナブルな寿司の分野では、メニュー開発に力を入れている「スシロー」が健闘していますね。フライドポテトやらーめんが若者、子供に人気です。そうした会社に”やられてしまいましたよ”というコロワイドの発表でした。
また、直営店舗の新規出店計画81店舗に対して、73店舗に留まっています。
と、いうことで、業績修正の発表を行いました。
▼業績予想値の修正内容
修正前:売上高 2488億1700万円 経常利益 60億5000万円
修正後:売上高 2341億3800万円 経常利益 50億5100万円
売上高5.9%減、経常利益16.5%減
■次回の決算は国際会計基準に則るから、という魔法
投資家の皆さんはこう思ったはずです。
「OK。過去の業績が悪かったのは、良くわかったよ。そうしたら、次の見通しはどうなんだい?」
それに対して、コロワイドは以下のように発表しています。
当社は、海外における事業展開の拡大に伴い財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的に、これまで適用 していた日本基準に替えて平成29年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用いたします。このため次期 の業績見通しは、IFRSに基づき算定しております。
売上収益 2474億95百万円
営業利益 120億3百万円
税引前利益 98億32百万円
当期利益 64億11百万円
経常利益が冗談みたいに上がっていますが、国際会計基準として算出しているため、比較はできません。要するに、良いのか悪いのかわからないのです。国際会計基準に則る前に、ヤバそうなネタは全て出しておこうとする、コロワイドの思惑が透けて見えるのです。が、今日の株価値動きを見ると、投資家の方々は”買っとけ的”な判断なのですね。
果たして……。
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【関連News】
株式会社レインズインター ナショナルは、平成 28 年 3 月 22 日開催の取締役会において、平成 28 年 4 月 1 日付で、代表取締役社長を異動することを決議した。
[新代表取締役社長]
氏名:根本 寿一(ねもと としいち)
平成 12 年 2 月 株式会社 レインズインターナショナル 入社
平成 21 年 3 月 株式会社 レインズインターナショナル 執行役員
平成 26 年 11 月 株式会社 コスト・イズ(レインズインターナショナル連結子会社代表取締役社長
平成 27 年 2 月 株式会社 レインズインターナショナル 取締役
平成 27 年 4 月 株式会社 レインズインターナショナル 取締役副社長
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